
BMW車では、暖気運転は必要なのか、不要なのか、その理由を解説します。
BMWの取扱説明書としての定義
- エンジン始動を早め、暖気運転を実施する必要はありません
- 極端にエンジン回転数を上げずに発進してください。
- その状態でエンジン始動後の運転を行うことで、効率的なエンジン作動温度とすることが出来ます
取り扱い説明書としては暖機運転不要
BMWのメーカー保証上も、エンジンの暖機運転は不要と言うのが結論となります。
アイドリングストップの登場で暖気も不要に
無駄なアイドリングは、環境面にも燃費面にも悪影響となるため、暖気運転を実施しなくてもエンジンにとって、オイル等潤滑不足や水温が低いことによる走行には大きな支障は無いということです。
- エンジンオイルの温度最適化
- エンジン冷却水・ラジエターの温度最適化
- エンジン燃料噴射装置の温度最適化
暖気運転を行わなくても、BMW車においては、即時の低負荷走行でエンジンの各部温度の最適化が自動的に実施されるということになります。
極端な極低温でもアイドリング状態より、低速走行の方がエンジンを効率的に最適化できるのです。
注意点は、始動時に極端にエンジンを回さない事
暖機運転は不要ですが、エンジンが温まっていない段階では、極端にエンジンを吹かして回すような動作はさけるべきということです。
アイドリングと低負荷走行は同じ
エンジンを回さなければ、暖機運転と同じ効果が得られるということです。
低負荷走行とは、アクセル全開走行以外のシーンを指します。
- 一般的な市街地走行
- 高速道路での法定速度内巡行
- SA/PAからの高速道路への合流
近年のBMW車では日本の法定速度であれば、アクセルを半分程度の開度でも十分、流れに乗る事ができるため、走行直後にアクセル全開を強いるようなシーン、ほぼ無いと考えられます。
エンジンの暖気はどの程度で完了するのか
エンジンの暖気運転は自体不要であるため、エンジンを温めるまでの「走行時間、距離」は、始動時の気温等にも左右されます。
近年のBMWはエンジン全面のグリルシャッター機能により、冷間時もエンジンが素早く温まるようなシステムとなっています。
エンジンの暖気走行時間
エンジン始動後、エンジン温度最適化のための暖気走行時間は、下記と定義してみました。(市街地40キロ走行)
このあたり、明確な定義はないため、あくまで参考時間としてください。
- 氷点下路面での走行:10分
- 常温での走行:5分
- 炎天下路面での走行:3分
直噴ガソリン・ディーゼルのシステム全体の暖気走行時間
従来の自然吸気エンジンに比べて、近年のBMW車は、様々な電子制御デバイス・システムが付加されています。
循環システムを効率よく稼働させるために
吸気系、排気系の冷却・放熱・排出システムが正常に稼働するためには、エンジンに一定の負荷が掛かる方が、効率よく循環システムを稼働できます。
アイドリング状態を強いる無駄な暖機運転は、循環システムを正常稼働させるためのエンジンパワーが足りず、エンジン付加装置の劣化を招く恐れがあります。
- 暖気運転を行わず、エンジン始動後は、低負荷走行を行う
- 5分程度経過すれば、メリハリのある走行を行う(気温10-20度)
エンジンのメンテナンス以外の考慮としては、メリハリのある走行がエンジンにも優しい運転になります。
BMWで暖気運転は必要か不要か:まとめ
昔の定説だった「暖機運転はエンジンを労わるために必要説」は過去のものとなり、現在のBMWにおいて、暖機運転は不要という、まとめになります。
- エンジン始動後、即走行でエンジンを温める事が可能
- ただし、低負荷での走行を行う事
- 約5分経過後は、メリハリのあるエンジン回転に移って問題なし(常温時)
- チョイ乗りが多い方は、たまには長時間走行やエンジンを全開にして、負荷を掛けることがエンジンの活性化(老廃物の除去)に繋がる
メリハリのある走行で、快適なBMWライフをお送りください。
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