
BMW車のスターターモーター欠陥で33万台超リコールのニュースが流れました。発火リスクの可能性があり、日本向けの影響やモデル情報の詳細を解説します。
BMWで33万台超の大規模リコール発表
ドイツの高級自動車メーカーBMWは、スターターモーターに関連する部品の欠陥により、世界で33万台以上の車両をリコールすることを明らかにしました。
今回の不具合は、エンジン始動時に使われる「スターターモーターリレー」に起因するものです。リレー部分が腐食や経年劣化によりショートを起こし、過熱して最悪の場合、発火に至る可能性があると報告されています。
BMWは、対象となる車両のオーナーに向けて直ちに修理を受けるよう呼びかけるとともに、修理完了までは屋外に駐車することを推奨しています。これは、仮に火災が発生しても建物への延焼被害を防ぐための措置です。
対象となるモデルと年式
今回のリコール対象車両は、幅広い人気モデルを含んでいます。
現時点(2025/9)の判明分は、米国、ドイツのみとなります。
- 米国:19万5000台
- ドイツ:13万6000台
- その他:未定(日本分は現時点未定)
米国での対象車種
報道や米国道路交通安全局(NHTSA)の発表によると、具体的には以下の車種が該当します。
- G20型:BMW3シリーズ(330i)
- G20型:BMW5シリーズ(530i)
- G01/02型BMWX3、X4
- G29型:BMWZ4
- G32/G33型:BMW430i(クーペ/コンバーチブル)
- G42型:BMW230i
- トヨタGRスープラ:2リッター版
対象となる製造年式はおおむね2019年~2022年であり、比較的新しい世代のモデルが多く含まれています。さらに、同じエンジンと部品を採用しているトヨタ「GRスープラ」の一部車両も対象となることが報じられています。
対象車種の傾向
報道の車種明細から以下の傾向が読み取れます。
仮に日本でもリコールとなった場合、以下が対象車種となることが予想されます。
- エンジン:2リッター直列4気筒エンジン(ガソリンorディーゼル)搭載車
- 製造年式:2019年~2022年
発火リスクの具体的な内容
問題となっているのは、スターターモーターリレーの腐食によるショートです。電流が異常に流れることでリレーが過熱し、発火につながる恐れがあります。エンジン始動に関わる部品であるため、走行中や駐車中に予期せぬトラブルを招くリスクが否定できません。
実際に大規模な火災事故の報告は今のところ限定的ですが、電装系のトラブルは突発的に発生するため、「念のための予防措置」としてのリコールが行われています。
安全性とブランド価値への影響
- BMWのような高級ブランドにとって、安全性は顧客からの信頼を維持する上で極めて重要です。
- 近年はガソリン車だけでなく電動化モデルも増え、車両に占める電子部品の比率が高まっています。
- これにより便利さが向上する一方で、電気系統の不具合が深刻なリスクをもたらすことが改めて浮き彫りになりました。
メーカーにとってリコールはブランドへの打撃となりますが、同時に「問題を隠さず迅速に対応する姿勢」を示すことにもつながります。
今回の対応は、長期的にはBMWへの信頼を維持するための重要な判断だといえるでしょう。
オーナーが取るべき対応
対象車両のオーナーは、まずBMW正規ディーラーや公式サイトでリコール対象かを確認する必要があります。
もし該当していた場合、無償で修理が行われるため、速やかに予約を取りディーラーでの対応を受けることが大切です。
また、修理を受けるまでは必ず屋外に駐車することが推奨されています。これはリコール通知にも明記されており、建物や他の車両への被害を防ぐための重要なポイントです。
さらに、今回対象外の車両を所有している方も安心は禁物です。定期点検や電装系統のチェックを定期的に行い、異臭や異音、警告灯の点灯などの異常があれば早めにディーラーで診断を受けることが望まれます。
まとめ
今回のBMWによる33万台超のリコールは、スターターモーターリレーの欠陥による発火リスクが原因でした。対象モデルは近年人気の高いシリーズを含み、幅広いユーザーに影響が及んでいます。
オーナーは、自身の車が対象かどうかを必ず確認し、早急にディーラーでの修理を受けることが最も重要ですが、現時点で日本向け輸入車のリコール発表はなく、確認は不要ですが、ニュースを注視してください。
高級車であっても不具合は避けられませんが、メーカーとユーザー双方が安全への意識を高めることで、安心してカーライフを楽しむことができるでしょう。
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