BMW電気自動車に待望のV2L & V2H機能が搭載されました。
V2L & V2H機能のメリット、デメリットを解説します。
V2L(Vehicle to Load)とは
車両に蓄えた電気を電気機器に利用できるV2L(Vehicle to Load)機能
V2Lの仕組み
車両 → DC/AC変換 → 100Vコンセント → 家電利用
V2Lの特徴
- 車両内に100V(最大1500W程度)のコンセントを備える
- 外部給電気器(DC/AC変換+100Vコンセント)を接続して、家電を接続する
上記の2パターンとなり、アウトドアなどで家電を接続して利用する形態が一般的でしょうか。
BMWの場合は、外部給電気を別途接続する形態となります。
- メリット:アウトドアなどで、小型家電であれば、十分利用可能
- デメリット:小型家電など、用途が限定される
V2H(Vehicle to Home)とは
車両に蓄えた電気を家庭用電源に利用できるV2H(Vehicle to Home)機能
V2Hの仕組み
- 車両 → V2H充放電設備 → 家電利用
- 車両充電 ← V2H充放電設備 ← 太陽光発電など
供給先となる建物には、V2H専用の充放電設備が必要となります。
停電時、V2H対応の電動車を接続すれば、エアコンや電子レンジなど大型家電を使うことも可能になります。
給電だけでなく、充電も行え、自宅に駐車中のEVを蓄電池として活用できる点がメリットです。
- 住宅の太陽光発電による余剰電力をEVに充電して蓄えておき、夜間に給電することでエネルギーの自給自足が可能になります。
- 電気代の安い夜間にEVへと充電して蓄えておき、その電気を昼間に住宅に給電することで、家庭の電気代を節約
メリデメ
- メリット:緊急時、災害時など、多目的に家庭用電気を十分賄える
- デメリット:太陽光発電、V2H機器など、BEV車高級とは別に高額な設備投資が必要となります。(2024年、V2H機器代と工事費込み:80万~180万。太陽光パネル費用は別途)
BMW車のV2H対応状況
CHademo規格によるV2Hの利用
日本の標準規格でBMWのBEVにも採用されている急速充電プラグ規格に接続することにより、V2L 機能により電気機器に利用し、V2H 機能により家庭用電源に利用することが可能となる。
搭載モデルは2024年7月生産以降モデル
対象BMWモデルは、2024年7月生産分以降について、V2H機能が搭載されています。
2024年7月以前生産モデルはソフトウエア更新で対応
iDrive8/8.5/9.0以降のBEVモデル(PHEVは除く)については、ディーラーにお問い合わせください。
BMW車のV2H対応モデル一覧
2024年7月に発表されたV2H対応車種一覧は下記の通りです。
基本的に、iDrive8/8.5/9.0以降のBEVモデル(PHEVは除く)となります。このモデルであれば、ソフトウエアアップデートにより対応可能と判断できます。
- iX1 eDrive20
- iX1 xDrive30
- iX2 xDrive30
- i5 eDrive40
- i5 M60 xDrive
- i5 eDrive40 Touring
- i5 M60 xDrive Touring
- i7 eDrive50
- i7 xDrive60
- i7 M70 xDrive
- iX xDrive40
- iX xDrive50
- iX M60
V2Hの対象外モデル
- i3
- i4
- i8
- iX3
- PHEV(225Xe/330e/530e/40e/45eなどのプラグインハイブリッドモデル)
BMW V2L & V2Hのメリット、デメリット:まとめ
国産、輸入車BEVに比べて、やや対応が遅かったBMWですが、正規にV2L・V2Hが正式対応されたことは、BMWのBEV購入を検討するユーザーにとっては朗報です。
V2H機器があれば、充放電に利用できるため、太陽光発電のそのまま使う、売る、貯めるという活用が出来ます。
V2H利用のための設備投資
- 太陽光パネル
- V2H機器
- 家庭用の充電コンセントの設置
- BMWのBEV車購入
補助金などの制度を活用して、設備投資費を抑えることで、新しい電気自動車の世界が広がることでしょう。
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