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BMWのキドニーグリル巨大化はダサイ・ブサイクなのか

BMW関連情報

BMWのフロントマスクで「キドニーグリルの巨大化がダサイ」「鼻がデカい」との声が聞かれます。グリルは大きいすぎる、ダサイ・ブサイクの理由を整理しました。方向性としては、3パターンに分類されます。

  • 横長に大型化
  • 縦長に大型化
  • 全体的に大型化
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保守的なデザインに対する変革

特にBMWのデザインに保守的な方にとっては、酷いという声も聞かれますが、見慣れるに従って、高評価に繋がっているようです。むしろ、保守的でない挑戦的なデザインや奇抜なデザインも従来のBMWオーナーの中でも受け入れる方も多いようです。また、BMWオーナーで無かった方を引き付けるインパクトにも繋がるようです。

クリスバングルのデザイン

賛否両論を巻き起こしたBMWデザインと言えば、クリスバングルのデザインによるE65 7シリーズが記憶に新しいところでしょう。そのデザインも市場では高評価となり、売上を伸ばしました。他メーカーにも多大な影響を与え、E60 5シリーズは鷹の目のようなライトが特徴的でしたが、デザイン的にも完成し、成功したと言って良いでしょう。

それから、10年以上の歳月が流れ、LEDのライト形状などに変化は見られるものの、保守的となりライバルに対して、目新しさが無くなってきたとも言えます。グリルの大型化は、レクサスなどと同様に時代の流れとも言えるのではないでしょうか。

ダサイという名の好き嫌いは、成功の表れ

クリスバングルのデザインによる、E65/7シリーズ、E60/5シリーズは眉毛LEDライトにより、一世風靡し、販売台数的にも成功を収めたといえるでしょう。このようにアクの強さは、良い方向と悪い方向に作用します。結果論で言えば「ダサイ」との保守的な声は、市場に出回る台数の増加に伴って、当たり前となり、次第にトーンダウンしていくという事でしょう。

横長グリル・デザインの登場

古くは、1956年のBMW507型まで遡ります。
下記の写真は、2000年のBMW Z8(E52型)です。フォグランプが埋め込まれていますが、507型のデザインを踏襲した横長グリルデザインとなっています。
7シリーズ(E65)プラットフォームに基づいて、2007年登場のCSコンセプトはBMWの自動車の将来のデザインのイメージに着手しています。フロント部分は、以前のBMWモデルよりも大きくグリルを備えていました。このモデルは当時の世界経済情勢により、発売が見送られました。
後継モデルにデザインコンセプトが受け継がれています。

横長グリルの最新モデル

BMW8シリーズ(G14型)は、横長グリルの進化系としては、完成したデザインとなっています。
伸びやかなクーペボディの優雅さと高級感を兼ね備えたグリルデザインへと昇華しています。

最新のBMWは、偶数数字の2/4/6/8シリーズと奇数数字1/3/5/7シリーズで、グリル形状の差別化を図っています。

  • 偶数モデル:グリル両端が下がるイメージ
  • 奇数モデル:グリル両端が上がるイメージ

縦長グリル・デザインの登場

古くは1933年のBMW303型で、当時のクラッシックカーのスタイルであり、縦長のキドニーグリルも違和感なくデザインにマッチしています。下記の写真は、後継の315モデルです。
その後、2015年にBMW3.0/3.5CSLのレースカーをオマージュするモデルとして、「BMW 3.0CSLオマージュ」のコンセプトカーが登場します。このモデルは、久々に縦長グリルを採用し、デザインを模索したモデルになります。(写真右が3.0CSLオマージュ)
2018年、新4シリーズのコンセプトモデルが登場し、縦長グリルでネット上は賛否の意見で盛り上がりを見せました。
その後、新4シリーズのG22型クーペが登場しました。コンセプトモデルで、免疫が付いたせいか、否定的であった方も実際の4シリーズを見て、「カッコ良い」という肯定的な意見が多くなったようです。やはり慣れの問題は大きいですね。

大型グリル・デザインの登場

G05型X7シリーズ、G11型7シリーズの後期モデルから、細長のLEDライトと大きなグリルとの組み合わせデザインになりました。
上(7シリーズG11型後期モデル)下(X7シリーズG05型)

中国市場が大きいグリルを望む声が大きいから?

このような評論家意見がありましたが完全な誤りです。これは、他メーカーのデザイン影響や、デザイントレンドの変化によるもので、横長・縦長をチャレンジしたデザイナーにとって、純粋な大型化は、なるべくして成ったものです。

大型化グリルは成功を収めた

大型化グリルの7シリーズG11型・後期モデルは、前期比で売り上げの66%の売上向上を果たし、デザイン的にも市場に受け入れられ、成功したと考えられます。これはデザイン的に好き嫌いの別れた前期7シリーズE65型と似た事象となっています。

ネット誌の意見

新型7シリーズで過去最大級に成長したBMWのグリル! でっかい「キドニーグリル」はアリかナシか? | 自動車情報・ニュース WEB CARTOP

4シリーズやM3は、従来の流麗なクーペやセダンボディのフロントに、あたかも「壁」のごとく巨大グリルがそそり立っているかのようで、そこに大きな違和感がある。

この「すぎもと たかよし」氏は、4シリーズは嫌いだが、7シリーズはOKという論調のようですが、リアルのユーザーの声や実物を本当に見て語っているのだろうか?。大型化グリルがNGなら他車種に展開しない。よって4シリーズは市場評価、販売的に成功を収めているという結果になります。
基本的に、ネットニュースのコメント欄は、アンチコメントに埋め尽くされるため、この件に関してはリアルユーザーの声を反映していないと言えます。

  • 新型BMW 7シリーズの巨大なグリルによる独特のマスクが話題
  • グリルを大きくして顔をアピールするのはカーデザインをいささか狭く捉えていると言える
  • 立体感が強調されてボクシーなイメージが強い新型7シリーズと巨大なグリルの相性はいい

この方も、新7シリーズは、高評価のようです。

やっぱり「鼻」デカすぎ?

やっぱり「鼻」デカすぎ? 「威圧感」高めのBMW新型「XM」のデザインに論争勃発! 巨大化「グリル」どう見るのか
BMWは2022年9月28日、ハイパフォーマンスSUV「XM」を発表。このXMはBMW M社の創業50周年を迎えたことを記念するモデルですが、このクルマについてSNSでは、その特徴的なグリルについてさまざまな意見が集まっています。

 一番多く確認できるのが「流石に『鼻』デカすぎる」「コラかと思った」「一瞬フェイクニュースだと思った」など、コンセプトモデルからやや小さくなったもののやはり大きなグリルに対して賛同できないという意見です。

実際のXM市販化モデルは、最近のBMWに見慣れた層からすると許容範囲ではあるものの、XMコンセプトモデルは、違和感があるかもしれませんね。

また「マキバオーにしか見えない」「完全にヒポポタス」「これはカバオくん」などアニメやゲームのキャラクターと類似性があるという意見もあります

鼻の大きさ、バランスや穴の寄り方からすると、マキバオーが近いのでは?という感想です。

 また「日本のミニバンほど破綻してない」「ギラギラメッキのクルマよりマシ」など、昨今のグリルの大型化やギラツキ感を引き合いに出しそれよりは良いという見解もあるようです。

アルファードやノア、ボクシーを支持する層も多く、「グリルがデカい」という点と、BMWの「鼻がデカい」という点では、似たようなものという意見もあるでしょう。
レクサスのグリル嫌いな意見も多い一方、好きな方もいるので、ワールドカーとしては、一定支持する層がいるということでしょう。

キドニーグリル巨大化はダサイのまとめ

今後もBMWは、刺激的なデザインを求めて、キドニーグリルや「ホフマイスター・キンク」として知られるCピラー付け根にある跳ね上げられたを踏襲しつつ、新しいデザインを求めたデザインモデルが登場してくることでしょう。
登場してから時間の経過と共に4シリーズのグリルについては、ネット上でも「ダサイ」や「ブサイク」などの意見が激減しています。iX/i4など、今後の主流モデルとなる電気自動車に対しても大型グリルの採用が見られ、BMWとしても初期の冒険デザインから、メインデザインへと昇華しつつあるのでしょう。

 

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